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 がん保険・医療保険選びのポイント!
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-こんな場合は払われた?-
【飲酒・酒気帯び運転の事故で争われた裁判】

●ケース2 飲酒運転は故意ではなかったと遺族が主張した裁判
 被保険者が交通事故により死亡し、遺体から高い濃度の血中アルコールが検出されたため、保険会社は特約保険金の支払いを拒否(普通死亡保険金額5,500万円に関しては支払った)した。
 これに対して遺族より「同人には当時酒気帯び運転の故意がなかった」として、災害保険金1,500万円の支払を求める訴えがなされた。

●裁判所の判決
 「遺体から検出された血中アルコール濃度が1.15r/mlと高い数値を示していたことからすれば、酒気帯び運転の故意を阻却すると認めるに足りる特段の事情が無い限りは、故意があったと事実上推定されるべきものと言うべきである」として、原告(遺族)の主張を棄却した。(東京地方裁判所民事第35部 平成8年11月8日判決)


●争点に対する判断
 裁判所は「被保険者の遺体から検出された血中アルコール濃度が高い数値を示していたことからすれば、酒気帯び運転の故意を阻却すると認めるに足りる特段の事情が無い限りは、故意があったと事実上推定されるべきものというべきである」としたうえで、「原告(遺族)の主張に上記推定を覆す事情はなかった」と判断し、原告の主張を斥けた。


●hossieのワンポイント
 今回のケースでは、被保険者は前日飲酒をし、一旦就寝した後早朝に起床して自動車の運転を開始しており、原告は「事故の前日の飲酒の量は多くはなく、酒は控えめにしていた」と主張しました。
 ところが被保険者の遺体から検知された血中濃度は、酒気帯び運転のうち罰則をもって取り締まられる最下限値の2.3倍もの量であり、この状況から遺族の「事故当時同人には、飲酒に引き続いての酒気帯び運転の故意はなかった」とする主張は、説得力に欠けていたように思われます。



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