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【無認可共済について】 |
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●無認可共済とは? 共済は「根拠法のある共済」と「根拠法のない共済」(いわゆる無認可共済)に分けることが出来ます。 根拠法のある共済の代表的なものとしては、農業協同組合法に基づく「JA共済」や消費生活協同組合法に基づく「全労災」「県民共済」「生協の共済(コープ共済)」などがあります。 「根拠法のある共済」は、組織の設立、組合員の範囲、実施できる共済の種類、共済掛金の設定、準備金の積立などが法律で定められています。また、各々の監督官庁による監督を受けながら事業運営を行っています。 一方、「根拠法のない共済」(いわゆる無認可共済)は、共済事業に関する法律の定めがなく、共済事業に対する監督官庁によるチェックも特に行われていません。 ●主な無認可共済 帝国データバンクが、主要無認可共済(年売上高1億円以上)18社の調査を行っていますが、それによると2005年度の売上総額は18社合計で470億1800万円で2004年度に比べて35.3%増えています。 売上高上位5社の概要は下記のとおりです。 ・第1位「エキスパート共済会」…売上高174億9300万円で、ロ−ドサ−ビス「JAWS」加入者を対象とした共済。 ・第2位「大東共済会」…建設会社の大東建託(株)の100%出資子会社で、同社が建設した賃貸アパートなど不動産オーナーに対して、空室時の家賃を保証。 ・第3位「アニコム」…ペット共済最大手。 ・第4位「共済会ファミックス」…(株)ニッセン(通信販売業大手)の会員向け。 ・第5位「住宅保障共済会」…全国の不動産会社を代理店としている。 ●無認可共済の何が問題なのか? 「根拠法のない共済」(いわゆる無認可共済)は設立や商品設計、経営に関して制約や規制がとても緩やかになっているので、それゆえこまやかな制度を作ることも可能です。しかしこのこまやかな制度を逆手にとって「マルチまがい」「詐欺まがい」のビジネスを展開している無認可共済が存在しています。 「根拠法のない共済」(いわゆる無認可共済)が破綻した場合は、公的セーフティーネットの保護の対象外ですので、その点について特に注意が必要です。 ●無認可共済と契約して大丈夫か? 無認可共済との契約についての最終的な判断は、当然契約者の自己責任のもとに行っていただくことになります。 既存の根拠法のない共済は、平成18年4月以降、保険の引受けを行っている場合、保険業法上「特定保険業者」と定義され、保険業法の規制を受けることになりましたが、主に保険募集に関する規制など必要最小限の規制となっています。 なお保険募集に際して保険契約の重要事項等を説明する義務が課せられていますので、不明な点、不安な点があれば納得の行くまで説明を受け、契約内容を十分に理解するとともに当該団体の信頼性を確認した上で契約することをお勧めします。 |
●無認可共済に関する相談先 現在、保険会社の業界団体のような相談機関が設立されていませんが、業者の監督上の情報提供については、金融庁に設置されている金融サービス利用者相談室で受け付けています(上記相談室では個別のトラブルについては、斡旋、仲介、調停は行っていないようです)。 ●さいごに 冒頭にも書きましたが、「根拠法のない共済」(いわゆる無認可共済)でも、きちんとした経営で構成員の福祉に役立っているものも沢山あるようです。 「共済」とは「相互扶助」(助け合い)のための仕組みであり、「共済と言う商品を利用したネットワークビジネスでお金儲けをしよう!」というのは、「共済」の精神に反しています。 役立つ共済制度を守るためにも、加入前に制度に問題がないかどうか注意することが大切です。 |
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